訪問歯科診療

訪問歯科診療はどんな方が対象？

訪問歯科診療を利用するメリット

• 病気や認知症の予防

  むし歯や歯周病は、痛みや食事のしにくさといった直接的なトラブルだけでなく、細菌による全身的な疾患への悪影響の恐れもあるため注意が必要です。とくに、歯周病菌による糖尿病の悪化などが分かっています。
  また、自分の歯で「噛む」という行為は、脳の活性化につながり、認知症の防止や進行を遅らせる効果が期待できるので、いつまでも自分の健康な歯を保つためにも訪問歯科を利用し、ケアしていくことが大切です。

• 誤嚥性肺炎を防ぐ

  誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液を誤って気管に入れてしまい、そこに含まれる細菌が肺に到達することで起こる肺炎です。口のなかを清潔にしておかないと、口内の細菌が増えてしまい、誤嚥性肺炎のリスクを高めます。肺炎は、日本人の死因の第3位に位置しており、その約7割が75歳以上の高齢者です。誤嚥性肺炎によって命を落としてしまう可能性もあるため、在宅看護が必要な高齢者は、訪問歯科を利用してしっかりと口腔ケアを行うことをおすすめします。

• 生活の質の向上

  歯が痛かったり、しみたりと口の中が健康でないと、生活の質が下がってしまいます。口腔内に不快な要素があるだけで、なかなか生活を楽しむことができないと思います。また、のみ込みに不安などがあったり、ムセがあると食事が楽しくできません。
  当院はそんなお悩みを解決できるよう努めていますのでお気軽にご相談ください。

訪問歯科診療でサポートできること

口腔ケア

当院では、訪問による定期的な口腔ケアに対応しています。訪問歯科は、お口の直接的なトラブル回避はもちろん、全身の健康維持にもつながります。嚥下機能が低下した高齢者は、誤嚥を起こしやすく、お口のなかに細菌が増殖している状態だと誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。高齢になると体力や免疫力が低下するため、肺炎が命に関わる病気となってしまうことも珍しくありません。訪問歯科で定期的にプロケアを続けることは、健康的に長生きするための有効な手段といえるでしょう。
歯科医院への通院が難しい方やそのご家族の方で、歯科訪問をご希望の場合はお気軽に当院へご相談ください。

入れ歯（義歯）の作製・調整

痛みや咬み合わせの悪い不便な入れ歯の調整や壊れてしまった入れ歯の修理を承ります。また、現在使用している入れ歯の不調や劣化などを理由に新しく入れ歯を作ることを検討されている方もお気軽にご相談ください。

摂食・嚥下リハビリテーション（のみ込み、むせ治療）

当院では、嚥下障害によって誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高い患者さんに対して、摂食嚥下リハビリテーションを行っています。楽しく安全に食事をしていただくためには、摂食・嚥下の状態を検査・把握し、適切な治療とリハビリテーションが必要です。通院できない患者さんには、当院に在籍している摂食嚥下リハビリテーションチームがご自宅などを訪問し、専門的な検査やリハビリテーションを実施。必要に応じて、医師、栄養士、理学療法士、作業療法士などと連携をとりチームで治療させていただきます。また、嚥下造影検査、嚥下内視鏡検査も依頼して診断していきます。
下記のような症状がある方は、一度当院へご相談ください。

• むせることが多くなった
• 食べ物が口の中にたまったままのことがある
• 食べ物を口からこぼすようになった
• 食べ物が胸につっかえた感じがする
• 痩せてきたように感じる
• 食べられない物が増えてきた

摂食・嚥下障害

訪問歯科診療のご利用の流れ

事前にご準備いただきたいもの

• 各種保険証（医療被保険者証・介護保険証・介護負担割合証・その医療受給者証） の複写（コピー）
• お薬手帳

訪問歯科診療の料金

訪問歯科診療には、医療保険が適用されます。
年齢や健康保険の種類によって、医療費の1割から3割をご負担いただきます。
なお、医療保険制度や診療報酬改定等により、料金が変わる場合があります。